テレビ壁掛け金具の耐震・引張試験

テレビ壁掛け金具の耐震試験

テレビの壁掛け金具はこの情報を見るまで買わないでください!



当店では、2つの試験でテレビの壁掛け金具の安全性を検証済みです。
とにかく地震が多いこの日本でテレビ壁掛けを安心・安全にしていただく為に、

「引張試験」:金具自体の強度を計測する試験
「耐震試験」:構造躯体(壁材)を含めたテレビ・テレビ金具自体の耐震性を計測する試験

の両試験でその強度と安全性を確認しています。


01引張試験


引張試験とは、引張試験では計ることのできない、テレビの金具自体の強度を計る試験方法です。
公的機関(財団法人:神奈川科学技術アカデミー)のご協力の元、
金具が破断するまで引張りを行い、何kgの力まで耐えられるのかを計測しています。




破断荷重400kgオーバー!
強靭金具であることを実証!(PLB-117Mの場合)




02耐震試験


日本大学理工学部海洋建築工学科のご協力の元、 当店で販売しているテレビ金具の各代表機種10機種を、
「阪神・淡路大震災」「東日本大震災」も波形(最大震度6強相当)をシミュレートし、耐震試験を行いました。




実施した全ての商品で実験後もネジの緩みや金具の破損が無い事を確認済み!



テレビ金具の強度と引張試験



テレビの強度を計るには、テレビ金具の引張試験が最も妥当です。引張試験で考えるのは、

金具が壁についている状態から、金具が壁側と反対に引っ張られた時の

金具の破断強度(引っ張り続け金具が破断する迄の強度)がどの位であるか

です。


引張試験の図

テレビ金具を試験治具(土台)にネジを固定します。



テレビ金具のテレビ側を、
引張試験機に取り付けたステンレスワイヤーで引張続けます。



この引張をテレビ金具を破断するまで続け、
破断する迄の強度を計ります。





耐震試験での強度測定について



対して、耐震試験で確かめらるのは、

テレビ金具の強度ではなく、試験躯体(テレビを取付ける壁)を

含めた構造全体の耐震性

です。

耐震試験の試験方法



壁掛け金具


テレビの負荷がある程度かかりますが、テレビ金具自体は金属で出来ている為、とても頑丈で最も強い箇所となります。



テレビ/金具接合部


テレビの先に何も荷重物が無い事と、接合部が金属同志(ボルトナット)である事からそれほど弱くはありません。



壁/金具接合部


テレビと金具の荷重がかかる事、更に壁との接合部からテレビ先端までの長さが長くなる為、
負担が大きくなりやすい事から最も弱い部分といえます。
(一般的な木造住宅を想定しています。壁材が鉄やコンクリートの場合は上記と異なる場合があります。)



イラスト ▼

壁を含めた構造全体の耐震がどうなのかということは、更に掘り下げると


「最も弱い壁との接合部の耐震強度を確かめている」ということになります。


構造全体の耐震強度を計るという点では意味がありますが、


決して壁掛け金具の強度を計るという訳では無い事にご注意ください。




耐荷重について



以上より、壁掛け金具のみを考慮した際の耐荷重は元来とても大きくなります。


例えば当店の壁掛け金具"PLB-117M"でしたら、

引張試験の破断荷重が400kgオーバーですから、金具単体の耐荷重として100kg程度は一般論として問題ない範囲と考えられます。

(当店全ての金具のことではありません。ワンプッシュ、ウッディ、エアポールなど耐荷重の低いものもあります。)


ただ重要なのは金具ではなく、「金具やテレビを取付ける躯体、つまり壁側の問題」となります。

壁がコンクリートや厚みのある鉄ならば問題ないですが、大抵の場合は木造住宅の間柱か補強合板になると思います。

このとき壁掛け金具自体の耐荷重というよりは壁側の耐荷重を心配すべきです。

なぜなら壁掛け金具は鉄製ですが、壁側は木製(間柱か補強合板)だからです。 また、壁に負担をかけにくい壁掛け金具の構造や材質なども参考にすべき要因のひとつと考えます。

※当店では、間柱や補強合板がない石膏ボードに石膏ボードアンカーなどで取り付けることは推奨しておりません。どうしてもという場合は、自己責任でお取り付けください。

耐荷重で考えた場合






引張試験(*1,*2)

※2022年6月13日実施




試験方法



01土台・試験機に金具を固定


試験治具(土台)には壁側のテレビ金具を、試験機に繋がったワイヤーにはテレビ側のテレビ金具を、
それぞれネジ等で取付け固定します。


試験方法 引張試験の図



02金具が破断するまでワイヤーで引張る


引張試験機に取り付けたステンレスのワイヤーで引張り、 テレビ金具が破断する迄の金具自体の強度を計ります。


試験機

引張試験の試験機について

上部の試験機が上がることによって
中に挟まれた実験物が引っ張られ、
実験物の強度を測定する仕組みです。


試験機2


*1:実験結果の数値はあくまで金具の強度を計測した数値ですので、実際に壁にテレビ金具を設置する際はページに記載している耐荷重を目安にしてください。

*2:弊社一部商品に対して実施




対象商品



金具種類 No. 対応インチ 型番
壁掛け金具 1 37-75インチ テレビ壁掛け金具 上下角度調節 PLB-117M
2 32-70インチ テレビ壁掛け金具 上下左右自由アーム式 PRM-LT17M
3 32-70インチ テレビ壁掛け金具 上下左右自由アーム式 PRM-LT19M
4 13-43インチ テレビ壁掛け金具 VESA規格対応 上下左右自由アーム式 LCD-2703
5 37-80インチ テレビ壁掛け金具 上下左右自由アーム式 a8050
6 22-60インチ テレビ壁掛け金具 下向き自由アーム式 ae444
9 46-100インチ 超大型テレビ対応アームタイプ PRM-LM100L
10 42-90インチ 大型テレビ対応アームタイプ PRM-LTMXPRO
11 42-90インチ 大型テレビ対応アームタイプ PRM-LSX8
12 32-65インチ Wアーム&高剛性鉄材使用金具 PLB-137M
13 32-65インチ シングルアーム&質実剛健金具 PLB-136M
15 26-60インチ 超軽量&シングルアーム金具 PLB-146M
16 26-65インチ 超軽量&Wアーム金具 PLB-147M
天吊り金具 14 37-65インチ テレビ天吊り金具 下向き水平調節 画面タイプ D9250-F4040W
7 37-65インチ テレビ天吊り金具 下向き水平調節 天吊りテレビ D9250-F4040
7 22-65インチ テレビ天吊り金具 下向き水平調節 天吊りテレビ D9250-F2020W
7 22-65インチ テレビ天吊り金具 下向き水平調節 天吊りテレビ D9250-F2020
8 37-70インチ テレビ天吊り金具 長さ調節付き CPLB-102M
14 32-80インチ 大型テレビ対応&斜め天井対応 PRM-CP101




試験データと結果



下記グラフは金具を引張り始めて破断した時点までを示しています。
クリックすると拡大表示されます。



PLB-117M
PRM-LT17M
PRM-LT19M
2703
8050
444
9250
102m
LM100L
mxpro
lsx8
137M
136M
PRM-CP101
PLB-146M
PLB-147M

平均破断荷重400kg超え!強靭金具であることを実証!

(*3,*4)



*3:この検査は、金具の強度検査であり、地震等の災害・事故による落下保障等行うものではありません。

*4:地震対策として行う場合、家屋についての専門知識のある施工業者に取り付けを依頼することをお勧めします。




耐震試験(*5,*6)

※2016年10月13日実施



試験方法




01振動試験台に実験用の壁を設置


振動試験台の上に、一般的な補強壁を模した実験用壁面を設置します。画像の白いパネルが実験用の壁面です。(12mmの合板で作成)


試験方法 引張試験の図



02金具とテレビを取付けて耐震試験を実施


金具とテレビを取付け、各金具に「阪神・淡路大震災発生時の神戸」「東日本大震災発生時の仙台」 相当の揺れ(震度6強)を実施。金具やテレビに落下や破損等の問題が発生しないかを確認します。


試験機

試験におけるエアポールの設置方法

エアポールに関しても、天井と床面を模した板を設置し、通常の使用方法で取付けて試験します。より実際の仕様人い近づけるため、棚坂には15kgのおもりを載せて実験しています。
(天井面:ジプトーン/床面:フローリング床)


試験機2


対象商品



金具種類 対応インチ 型番
壁掛け金具 22-43インチ VESA規格対応テレビ壁掛け金具 上下角度調節付き LCD-113
26-60インチ 汎用テレビ壁掛け金具 上下角度調節 PLB-117S
26-55インチ DIY向け汎用テレビ壁掛け金具 上下角度調節 PLB-228S
26-65インチ 汎用テレビ壁掛け金具 下向左右角度調節ダブルアーム PLB-147M
22-60インチ 超高品質テレビ壁掛け金具 上下左右アームタイプ AE444
26-80インチ 超高品質テレビ壁掛け金具 上下左右アームタイプ A4041
エアポール
(テレビ取付け突っ張りポール)
22-32インチ エアポール 1本タイプ AP-113
37-65インチ エアポール 1本タイプ AP-148(2本用棚坂付き)




試験データと結果



阪神・淡路大震災発生時の神戸相当


阪神・淡路

地震の始めに強い衝撃があるのが特徴です。



東日本大震災発生時の仙台相当


東日本

地震の始めと終わりに強い衝撃があり、揺れが続くのが特徴です。



耐震試験を実施した当社の商品が、実験後も

「ネジの緩みや金具の破損もなく、

問題なくテレビが取付いていた」


という結果を確認しました。



*5:壁面の状態や取付方法によって設置の強度は異なりますので、地震の際全ての環境でテレビが落下しないことを保障するものではございません。

*6:お取り付けの際は商品の説明書をご確認いただき、取付ける壁の状態に併せて適切な方法をご選択ください。
取り付ける壁に最適なネジ等が同梱されていない場合は、 部品をお客様にご用意いただく可能性もございます。